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こむづかしい話は時間のムダ、肩の力を抜いておつき合いください。

vol.07 2006.03.01

「情報が対価」という原点

広報の仕事をされてる方に「対価を支払うことなくメディアにどのようにしてとりあげてもらうのか」を聞いたところ「いい情報や役に立つ情報を提供すること自体がメディア側の役にたつこととなり、情報が対価となる」と答えられたとの話を最近ある書籍で拝読した。

以下要約〜 「金銭と取り引きされる商材はそれがいかに付加価値をもったものであろうと、その買い手にとっていかに安く買えるかの判断がつきまとう。しかし情報はそれ自体が価値を持ち、それ自身が流通し、特に生活者は他人に情報を伝える時に対価を求めず、むしろ情報に加え自ら伝えること自体に価値を見いだす。つまりその情報に価値があれば情報は自由に流通し、無ければ流通しない」といったようなことを広告業界に身を置く筆者が述べられていました。

この「情報が対価」という考え方にあらためて気づかされときに、本来「情報自体が私達の生活にとって意義あるもの」という原点にたちもどれるような気がします。 またそれはある意味、商品にもいえることです。その商品が生活者にとって共感できる魅力ある情報を発信できてるかどうか、連鎖的に生活者の財布のヒモをゆるめさせられるだけの情報を商品価値にできているかどうかかが商品企画の重要なポイントとなります。

新しい習慣やライフスタイルを提案する商品を企画する際に大切なことは商品としての付加価値を訴求する前にその商品が誰かに教えたくなる情報を持ち合わせてるか、役に立つ情報がパッケージに表現できるか、店頭で生活者にダイレクトに伝えられるかということです。

メディアミックス等の大掛かりな販促キャンペーンで物が売れた時代もありましたが、現在は広告やネット情報を含む広報の仕掛け方がエリア的、ニッチ的展開とも組み合わせられ、非常に複雑化しているようです。これはある意味、すべてが金銭対価を必要とする広告ビジネス業界の広告手法の渾沌とした模索だと思われます。

つまり「いい情報や役に立つ情報を提供できる商品」であれば工夫次第で対価を支払うことなくメディアにとりあげてもらえ、ネット等を通じ、過去には考えられなかったほどのスピードでその情報は自由に生活者間を流通していきます。そういった意味ではネット社会は「情報が対価という原点」に私達を戻してくれそうです。



   


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