容量の価値観で話は続くが個包装販売の入浴剤、一包30g位の、1回分が150円から250円位で若い女性中心に売れている。また「LUSH」
という英国生まれのハンドメイドコスメ店では「バスボム」といったお風呂ではじけるゲンコツ大の固形入浴剤が、ケーキのような形状といかにも女性好みのネーミングでこちらはさらに高額な価格帯にもかかわず人気だ。
さほど少容量による利便性を求めてのことでなく、頑張った自分へのご褒美消費、あるいはちょっとした非日常気分を味わうためのコバレ消費(※1)か。ドラッグストアの販促目玉で880g(約30回分)のボトル入浴剤が298円もありというなかで、これはひとつの不思議な現象。
個包装入浴剤を企画した際、ゴージャスなお姫様気分をテーマにしたことがある。クレオパトラが愛したミルク風呂と楊貴妃には薔薇風呂の設定でそれぞれに旬な美容エキスを配合。個包装入浴剤の平均容量約2倍、50gの増量で提案し、ちょっとした贅沢感を手にした時の重量感で表現した。加えて乙女チックなデザインと誘惑的撃沈コピーを配しネットでの書き込み効果を誘引させるようにした。この商品は現在4アイテムに拡充されリピーターも多いのか今も継続的に売れている。
これは増量バリューを安っぽくさせないでプチ贅沢感にうまく活かせた一例。 |